2021年7月25日 熊野古道最終日
川湯温泉みどりやさんでの朝です。朝風呂の後に、エネルギーチャージ!
みどりやさんのロビーには、樹齢180年とも言われる杉の木の椅子が置いてありました。お土産物屋さんも充実していましたが、荷物になるので、買いたい気持ちを抑えてスルーすることにします。
9時発の無料送迎車で、発心門王子へ。私たち以外にももう1組と、車を熊野本宮大社前の駐車場にデポして発心門王子まで送ってもらう夫婦がいました。なるほど、賢い利用方法ですね!
9:30 発心門王子スタート
送迎車は昨日と同じ場所(社殿がある場所)で降ろしてくれますが、熊野古道の発心門王子の起点は少し坂を下ったところにありますので、ご注意ください。
坂を下ると右手に看板があります。看板から少し行くと無料休憩所があります。発心門王子〜本宮大社間のみを歩く人が多いだけあり、休憩所もより一段と立派ですね・・・!
場所
最終日は、このように集落を歩いていきます。熊野本宮大社までの歩行距離は8kmなので、余裕です♪あちこちに無人販売所があり、梅を売っているところもありました。ミネラル補給にいいですね。6年前に歩いたポルトガルの道を、ふと思い出して懐かしくなりました。あの時もこんな感じで村を歩いたりしてたなぁ!
しばらく歩くと、八咫烏(やたがらす)の看板が見えるので右へ。
10:00 水呑王子到着
押印所でスタンプゲット!
水呑王子の碑の隣には、三里小学校三越分校の敷地があり、すでに廃校となっている模様。
そのまま放置された椅子とテーブルは、熊野古道を歩く人の休憩所として使われていました。水呑王子から先は、「THE 熊野古道」っぽい石畳の道があったりして、個人的には萌えポイントが多数ありました。
近くを歩いていたガイドさんに「ここからは聖域ですよ」と教えてもらいました。
伏拝王子へはまた集落を通り抜けていきます。本宮まであと半分ですね!
11:00 伏拝王子に到着
緩やかな上り坂の後、休憩所があります。
休憩所右手の階段を登ると、伏拝王子の石碑があります。「階段21段を登る」っていう看板は親切すぎて泣けます。
ここから大斎原(本宮旧社)が見渡せることから、旅人がここで伏し拝んだので伏拝王子と言われたとも言われているそう。休憩所の前にある階段を登り眺めてみましたが、大斎原がどこにあるのかよくわかりませんでした。
この先はほとんどが平坦な道か、下り道が続きます。
三軒茶屋跡を通過。このあたりも、古道の雰囲気がとても良かったです。見晴らしが良さそうなので寄っていきましょう!
12:00 ちょっとより道展望台に到着
見えました!!熊野本宮大社の旧社があった大斎原(おおゆのはら)です。
そばにいたカップルに記念撮影してもらいました。ふたりとも冷却ベストを着ていてとても涼しそうでした😅
その後もずーっと下り道。軽快なステップで歩いていたら、あっという間に出口が見えてきました。
ゴールまであと300mか・・・ほんのり寂しさすら覚えますね!
12:40 熊野本宮大社に到着
熊野本宮大社の裏鳥居に到着です。
さっそく、本殿を参拝します。境内の中は撮影NGなので、写真はここまで。
本殿は参拝の順番があるようなので、写真を撮って確認のうえ参拝しました。
参拝も無事に終わり、二つの道の巡礼達成者にだけ行われる「共通巡礼達成大太鼓の儀」をさせてもらおうと、社務所の男性に聞いてみると・・・
とのこと。
13:30 熊野本宮館で二つの道の巡礼者の登録手続き
本宮大社の長い石段を降り、正面向かいにある本宮館にやってきました!
展示館が二棟あり、右側の棟で手続きできるようになっています。手続きは簡単で、サンティアゴ・デ・コンポステーラの道を歩いた時の巡礼手帳と熊野古道の巡礼手帳を提示し、必要事項をフォーマットに記入するだけです。
こんな感じで無料で発行してもらえます!ピンバッチも頂きました✌️
太鼓の儀式のため、再び熊野本宮大社に戻ります。戻る途中、本宮館の入口でサンティアゴ・デ・コンポステーラの道でよく見かけたあの帆立貝のマークを発見しました!!
懐かしい!!ようやく二つの道の巡礼者になれたという実感が湧いてきました。
13:30 コーヒーブレイク
ここで、境内入口にあるcafe almaさんにてコーヒー休憩です。向かいにあるお土産物店「とりいの店」でポストカードを購入したところ、二つの道の巡礼者の方にプレゼントしているという杉の木のキーホルダーを頂きました。店主の方もスペイン巡礼に何度か行ったことがある経験者だそうです。
私たちは自分宛てに手紙を書いて投函することにしました。
いよいよ太鼓の儀に向かいます。
14:30 共通巡礼達成大太鼓の儀へ
社務所の男性に再び声をかけると、私たちを大太鼓のある拝殿に案内してくれました。
その時の様子を動画でご覧ください。
普段一般の方は熊野本宮大社の大太鼓を叩くことができないらしいので、なかなか貴重な体験だったと思います。
八咫烏ポストからポストカードを投函!
記念にお守りと手拭いを購入しました。きっと八咫烏が良い道へ導いてくれることと思います。
お蕎麦で昼休憩してから、最後に大斎原(おおゆのはら)へ向かいます。
15:30 大斎原へ
熊野本宮大社の向かいの水田地帯の奥にあるのが、大斎原と呼ばれる中洲地帯。本宮大社はもともとこちらにあり、昔の人々は着物の裾をまくって川を渡り参拝したのだそうです。明治時代に水害があり、今の場所に本宮が移されたとのことでした。
正面の道を進むと、最後の押印所があります。
巡礼手帳のスタンプもこれで最後ですね。
神が降り立ったと言われる大斎原。水害で流失した社殿を祀る小祠が建てられています。
サンティアゴ・デ・コンポステーラの道と熊野古道。合計歩行距離158km!
よく歩いたなあ〜!!いつかまた機会があれば、スペイン巡礼の他のコースも歩いてみたいなぁと思います。
17:00 湯の峰温泉に到着
本宮館前のバス停から最終バス(16:40発)に乗り、湯の峰温泉にやってきました。湯の峰温泉は、開湯1800年とも言われる日本最古の温泉。熊野詣の際に、人々は湯垢離場(ゆごりば)としてここで身を清め、長旅の疲れを癒したとされているそうです。
温泉街の中央部分にある湯筒では、温泉卵が作れます!
民宿あづまや荘
和室で1泊9,980円(朝・夕食込み)
部屋はひなびた温泉宿の感じが出ていて、妙に落ち着きます。
浴衣と羽織、フェイスタオルがついていましたが、何故かバスタオルはありませんでした。トイレは共同ですが、手洗いや歯磨きする程度の小さな洗面台は部屋の入口についているので、特に不自由はありません。
夕食は18時半だったので、それまで斜め向かいにある「旅館あづまや」さんで入浴してくることにしました。姉妹旅館なので「旅館あづまや」さんの入浴も無料です。
あづまやさんは江戸中期から後期、もともと神官だった創業者が創業した老舗旅館。
利用中すれ違ったのは一組だけで、ほぼ貸し切り状態でした。お湯は、私の大好きな硫黄の香りがします。
露天風呂もありました。脱衣所の鏡が本当に昭和って感じで、レトロで個人的には風情があってとても良い温泉でした。
上機嫌であづまや荘に戻り、夕食です。私たちの他には2組ほど居ましたが、ソーシャルディスタンスを保ちながら、お互いに少し離れた席に食事が用意されていました。
口コミで見かけていましたが、こんなに食事が豪勢だとは・・・!!陶板焼きも凄いボリュームですね。
熊野古道巡礼達成祝いも兼ねて、この日は日本酒です。食事もお酒もとても美味しく頂きました!
20:00 世界遺産つぼ湯に入浴
部屋でひと休憩した後、世界遺産にも登録されている「つぼ湯」に入りに行きました。(※写真は夕方撮影したものです)
つぼ湯は天然の岩風呂で、日によっては7回湯の色が変化すると言われています。予約ができないので、隣にあるチケット売り場で番号札を受け取り、混んでいる時は並んで待たなければなりません(1組30分交替制です)。
私たちが行った時には、他の利用者が1組しかおらず、ほとんど待たずに入浴できました!
前の利用者が出てきたのを確認して、入口に番号札をかけて利用します。
階段を降りると正面に脱衣所、右手につぼ湯があります。つぼ湯は、ふたり入れるかどうかのギリギリの大きさでした。
お湯の温度はかなり暑いので蛇口で水を入れながらお好みで調整します。確かにいいお湯です!!
つぼ湯には小栗判官物語と呼ばれる伝承があり、餓鬼の姿になった小栗判官は、このつぼ湯に入ることで死の淵から蘇ったとのことです。まさしく蘇りの熊野・・・。
ちなみにあづまや荘のお風呂はこんな感じです。夕食後(つぼ湯に行く前)と翌朝に入浴しましたが、体がポカポカと温まりました。熊野古道を3日間歩いて疲れた体をきっと癒してくれたことでしょう。大満足の1日でした。
場所
この日の歩数:19,962歩