今日はちょっとお固い話になりますが、興味のある方はおつきあいください。
世界一周中の年金について
世界一周に長期間行かれる方は、住民票を抜いて行く方も多いと思います。
住民票を海外転出にしておけば、国民健康保険や年金についても納める義務がなくなりますし、また1月1日付けで住民票が国内になければ、翌年度分の住民税は課税されないようです。
先日、たまたま用事があり年金事務所に行った際、海外転出で1年間年金を支払わなかった場合、将来の受取額がどれぐらい違うのか聞いてみました。
今のところ、ざっくり計算して年間約2万円の差が出てくるとのことです。
*将来的に制度が変わり、これも変動する可能性もありますが。
たとえば、65歳から80歳まで年金を受給したとすると、その差額はトータルで
年間2万円×15年=300,000円
ちなみに1年間の国民年金の支払い・・・・月額15,250円*×12ヶ月＝183,000円
＊2014年7月現在
上記をもとに単純計算すると、74歳以上長生きすれば、世界一周中1年間の年金を任意で支払った方が、将来的に受給できる年金支給額が有利になるかもしれないということ。
*しつこいですが、これも現在の年金システムが継続された場合です。
現在、年金（老齢基礎年金）を受給できる資格としては以下の通り
- 20歳〜60歳までの間に25年（300ヶ月）納付していること（受給資格期間）
ちなみに世界一周中に住民票を海外転出にし、帰国の際にパスポートの出入国記録とともに年金窓口で手続きすれば、世界一周中の年金を支払っていない期間も年金の受給資格期間としてカウントしてくれるみたいです。（区役所等で住民票を戻す時に年金窓口で一緒にやってもらいましょう）
なお、前項でさらっと記載したように、海外転出中の年金は任意で支払うことも可能です。そのほうが将来の年金受給額が有利になる可能性がありますからね。
ただ、聞いたところによると、30歳以上の場合は海外渡航前に任意の支払い手続きが必要とのことです。帰国後に「やっぱり払います」っていうのはできないようなので注意ですね。60歳になれば、追納できるチャンスがあるようですが。
＊30歳以下の場合は、若年者納付猶予期間の関係で上記と異なる可能性があるので、詳細は年金事務所にご確認ください。
ふー、年金って何だかトリッキー。
確実に貰える保証はないくせに、支払っていなかったことを将来後悔しそうで・・・
私事ですが、年金納付状況を調べてもらったところ、過去11ヶ月分が未納であることが判明しました。
ギャッ。
photo by Tambako the Jaguar
その額、16万円・・・マジか。
これがどうやら10年ぐらい前のイギリス留学期間中の分のようで・・・。その時は住民票を抜いて行ったのですが、30歳以下の若年者納付猶予と年金の特例措置のおかげで、今年の9月末までは追納可能とのことです。
世界一周中の分は納付しないつもりなので、この過去の分だけでも追納したほうがいいのかちょっと悩みつつ、とりあえず納付書を郵送してもらうことにしたのでした。
世界一周前・一周後の年金について
ここまで世界一周中の年金についてメインに書きましたが、最後に世界一周前や世界一周後などで、収入が少ない状態で国民年金に加入される場合についての救済措置について。
国民年金には免除制度というのがあって、経済的に支払いが難しければ申請するとよいかもしれません。申請を出して結果がわかるまで2ヶ月ぐらいかかるようですが、世帯主で、年収が少なければ全額免除になる可能性もあるとのことでした。
仮に全額免除になった場合、その免除期間分については将来の年金受給額が半額になるそうです。
例：現在の国民年金の満額年間77万2,800円をベースに考えてみると
例えば、6ヶ月間全額免除になった場合は、半額の3ヶ月分の受給額になるため
年金受給額は年間76万7970円で、満額との差は年間4,830円だそうです。
＊上記、年金事務所の方に計算してもらいました。免除になった分は指定の期間内であれば追納することもできるみたいです。
上記は国民年金の満額で年金が支給される場合についての計算例なので、あくまで参考程度に考えてください。実際は厚生年金やら年金支払額、免除期間などを加味すると計算方法がもっと複雑ですし、この計算方法は将来通用しないかもしれません。
難しい内容でしたが、伝わりましたでしょうか？
年金ってややこしいね！って思った方は、ぜひ下記バナーをクリックしてくれると嬉しいです。
最後まで読んでくれてありがとうございました。
