2016年12月11日 エチオピア エルタ・アレ火山
朝日を見るため6時頃起床です。
キャンピングサイトを離れ、エルタ・アレ火山の溶岩湖へ向かいました。
溶岩湖の周囲をぐるっと散歩してみると、近づくと岩ごと崩れてしまいそうな部分もありました。(2010年に一度噴出したそうです)
昨夜の感動には敵いませんでしたが、朝見る溶岩湖も美しかったです。
溶岩湖を離れ、下山するためキャンプサイトに戻ります。昨夜は暗くて見えませんでしたが、かなり波打った地盤だったのですね・・・。
朝日を見た後、下山開始です。エリックとマルコは先に行ってしまい、けんちゃんと中国人女性、そして私の3人で雑談しながら下山しました。
エルタ・アレ火山は日が高くなるにつれ暑くなり、徐々に疲労感が増してきます。この時間帯であれば30度ぐらいだったと思いますが、日中になると40度ぐらいになるのかもしれません。
2時間かけ、スタート地点へ戻ってきました。先に到着した人たちはすでに朝食を食べていて、ねぎらいの歓声とともに私たちを迎えてくれました。朝食はブッフェ式で、たっぷりの果物と野菜、卵、ヨーグルトとパンがありました。疲れと空腹のためか、ツアー中の食事で一番美味しく感じられました。
ダナキルツアー4日目のけんちゃんとはここでお別れです。彼はこれからメケレで1泊、そこからアディスアベバへ向かうそうです。私は「2日遅れでアディスアベバに戻るから、できれば待ってて欲しい」と彼に伝えました。今考えると新手のナンパだが、この時私はアフリカ旅の仲間を見つけようと結構必死でした。(ひとりだと色々と不便ですし危険なので)
10時半頃エルタ・アレ火山を出発しました。
悪路でタイヤがパンク
かなりの悪路を走り続けたせいか、エルタ・アレ火山からの帰り道、走行中にツアーの1台の車のタイヤがパンクしました。
替えのタイヤがないらしく、近くの村からタイヤを運んでもらうことになりました。ダナキルツアーでは、複数台の車が縦走する形で移動しており、1台でもこのような状況が発生すると、他の車の移動もストップとなってしまうそうです。
昼過ぎに近くの村で休憩
この日はEriptという人口500人ほどの町に立ち寄り、ランチタイムです。
食堂にはこんな古いポスターが飾られ、ビリヤードを楽しむ地元の若者たちもいました。
マルコとエリックと一緒にビールを注文し、トレッキングの疲れを癒しました。昼間から飲むビールは格別です。ツアー中の食事にはドリンク代は含まれていませんが、立ち寄る場所によってはお酒を購入できるのが嬉しかったです。
Abaalaで1泊
夕方に到着したのは、Abaalaという町です。3泊4日のツアーで、唯一の民泊です。
フロアにマットレスを並べ、寝袋を布団代わりにして寝ます。ツアー中、電化製品の充電ができるチャンスはこの民泊の時ぐらい。部屋のコンセントがぐらついて使えなかったのですが、頼むと別の部屋で充電してもらうことができました。
また、ここではシャワー室を借り「バケツで水浴び」することができます。シャワー室は一箇所で、日没前に順番にひとりづつ浴びていきます。トレッキングでかいた汗を流しただけで、かなりすっきりしました。
Abaalaの町の子どもたち
シャワーの後、手持ち無沙汰になった私たちは、Abaalaの町を散歩することにしました。
ツアー客が多く訪れるためか、子どもたちは随分人慣れしています。
私たちが道を歩くと、男の子たちが寄ってきて「サッカーボールを買ってくれ」と声をかけてきました。どの売店にもだいたい小さなサッカーボールが置いてあり、1個100ブル(約550円)程度で買えるようです。
マルコは見かねてサッカーボールを1個買い、それを宙に投げ放ちました。
必死でボールを追う少年たち。もみくちゃになった末、ひとりの少年がボールを手にしていました。1個のサッカーボールが、少年たちの物欲に火をつけたのは間違いありません。
「自分用のボールを買ってもらえるかもしれない。」
そう思ったのか、私は2〜3人の少年たちに徹底的にマークされました。
上目遣いで私にサッカーボールを買って欲しいと頼み、腕にまとわりついてくる少年もいました。私は結局ボールは買いませんでした。ボールをひとつ買っても、彼らは決して共同で使おうとはしないだろうし、観光客のことを「ボールを買ってくれる見知らぬ大人たち」としか見なくなるだろうと思ったのです。
彼らにとって私は「何も買い与えず、写真だけを取る観光客」のひとりでしかありません。写真を撮っても、彼らの目は決して笑っていませんでした。このドライな対応は一体何なのか・・・。
その後、宿泊場所へ戻り皆で夕食を食べました。
夕食はブッフェ形式です。インジェラ、パン、焼いた肉、パスタやカレーなど。肉は美味しかったのですが、一口だけで食べるのを止めた。けんちゃんから前日にここの肉にあたり、夜中じゅうトイレに通ったという話を聞いていたためです。残念ながら、エチオピアの衛生環境はまだまだ信頼できない部分が多いようです。
食後は、この家の女の子を見つけて一緒に遊びました。サルマとルシャ。ふたりは簡単な英語を話すことができ、メモとペンを渡すとイラストまで描いてくれました。昼間のサッカーボールの少年たちとは違い、彼女たちは素直でかわいらしく、少し救われた思いがしました。
部屋に戻ろうとした時、仲良くなったツアーガイドのひとりに「村のバーに飲みに行くけど、一緒に来る?」と声をかけられました。小さな村のバーには興味はありましたが、どうも気が進まなかったため断りました。ガイドは私に下心を持っているようだったし、村の少年たちにも疲れていました。こんな時は、早く寝てしまうのが一番だろうと思いました。
*以上、2015年12月時点での情報をもとに記事を作成しました。