2016年2月12日 ナミビア・スワコップムント
3日間のナミブ砂漠のツアーからひとり離脱し、スワコップムントに戻って来ました。
世界一周でどうしてもやりたかったあることを遂行するためです。
それは、スカイダイビング。
バンジージャンプか、スカイダイビングをやるのが昔からの夢でした。バンジーはエクアドルのバニョスや、ビクトリアフォールズの国境の橋でもやろうと思えばできましたが、自分のタイミングでダイブする、というのがネックで、どうしても実行に移せなかったのです。
*利用した会社や費用などの詳細は記事の最後に記します。
スカイダイビング当日
10時に迎えのワゴンが宿にやって来ました。自分で申し込んでおきながら、緊張と不安で押しつぶされそうです。
途中ツアーオフィスに寄り、他の参加者をピックアップします。私も含めて8人で、私以外、全員アフリカを大型トラックで周遊するオーバーランドツアーの参加者でした。しかも皆さんスカイダイビング未経験者とのこと。それは心強い!
車内で隣に座ったのは、オーストラリア人のトニー。ひとりで参加していた私を気にかけてか、よく話しかけてきてくれました。
安全事項についての誓約書&申し込み書の記入のためオフィスに寄り、お支払いを済ませます。少し悩みましたが、せっかくなので写真&ビデオのセットで申し込みました。
スカイダイビングの一部始終を大公開!
スカイダイビングの事務所に着くやいなや、セスナ機の前でメインインストラクターから乗り方についての簡単なレクチャーを受けます。英語で説明を受けましたが、緊張していてすんなり頭に入って来ません。大丈夫でしょうか(笑)
注意点としては・・・
- ジャンプする時はサソリのように足を後方に曲げ、両手は胸の前に置いておくこと
- タンデムするガイドが、空中で肩を叩いたタイミングで両手を広げていい
おおまかに言うとそんなところです。
まずは、第一陣の2組が出発します。
20分ぐらい後に、余裕の表情で上空から降りて来ました。みなさん度胸あるな〜。
次に呼ばれたのはなんと私です。慌てて事務所でスカイダイブ用のスーツに着替えます。
もう一組ぐらい同乗するかと思っていたのですが、セスナ機に乗り込んだのはカメラマンとガイドの私だけ。ここで緊張がMAXに(笑)
セスナ機で上空3,000mまで上ります。
あたり一面にあるのは、乾いた砂漠と青空だけ。
これまで何回飛行機に乗ったかわかりませんが、飛行機で離陸した後に、上空から下界を見下ろすあの感覚と全く同じでした。
ただ、ひとつ違うのは今から下に飛び降りるということ。
・・・駄目だ、考えないようにしよう・・・
なんならこんな小型セスナ機に乗るのも生まれて初めてなのに。いい機会だから、景色を楽しんでおこうと思う反面、そんな余裕はありません。
セスナ機は海岸沿いへ行った後に旋回し、何もない砂漠地帯へと戻ってきました。
カメラマンが、おもむろに装備を整え始めます。
ガイドがセスナ機の中で、私を体の前に持っていき、ハーネスを手際よく後ろの自分のハーネスにくくりつけていきます。ちなみに、紐が食いこむほどキツめ。
上空で、専用の透明なサングラスを渡されます。(水滴が発生しないようダイブするギリギリに渡されるようです。)友達は以前ここでスカイダイビングをした時、途中でサングラスが外れて大変だったらしい。装着した後も、フィットしているか何度も確認しました。
カメラマンがセスナ機の乗り口のシャッターを開けました。次の瞬間、セスナ機のボディをつたうように外に出て、私の視界から消えていった。次にガイドが私を抱えたまま、セスナ機のヘリに体を移します。
怖い。そう思う暇すらありませんでした。
ガイドとカメラマンが合図を交わし、次の瞬間、私の体はセスナ機から投げ出されたのでした。
ぐるりと体ごと一回転。その瞬間、セスナ機と青空が目に映りました。
一瞬でそう確信しましたね。
ジェットコースターで下に一気に下がる時のようなゾクゾク感は1秒ほどしかなく、空中で驚くほど体を水平に保つことができて、あとはもうひたすら快感しかありませんでした。
目の前にはgoproを装着したカメラマンが。手をヒラヒラさせて等、いろいろ指示を出してきますが、私は胸の前でクロスしていた手を広げるので精一杯。
カメラマンが視界から消えると同時に、ガイドのパラシュートが開きました。
下に向かう重力から解き放たれ、一気に体が上空へ舞い上がります。
地上を見下ろしながら、フワフワと舞う私たち。これほどまでに地球を体感したことはなかったと思います。世界一周に出なければ、スカイダイビングをしようとも思わなかったかもしれません。旅に出て本当に良かった。
ガイドが巧みにパラシュートの方向をコントロールしながら、一気に地上にかけ降ります。下では仲間たちが温かい笑顔で迎えてくれ、数分間に及ぶスカイダイビングを無事終えることができました。
私の世界一周でやりたい事リストのひとつの夢が、叶った瞬間でした。
アフリカに入ってからは、治安の不安もあり、なるべく複数で行動するよう心がけてきました。おかしな話ですが、私はいつしか一人で旅することが怖くなってしまっていたのです。一人になった瞬間に強盗に襲われるんじゃないか、とアフリカ縦断中は常に被害妄想にとらわれていました。もともと一人旅で出発した世界一周なのに、どんどん臆病になっていく自分にジレンマを感じていました。
ウィントフックの宿でも、スカイダイビングに興味がないか旅仲間に声をかけてみたのですが、誰ひとりとして興味を示す人は居ませんでした。砂漠ツアーから離脱してスワコップムントに残ったのは、自分でもかなり勇気が要ることだったのです。
でもスカイダイビングのおかげで、やりたい事は自分の意思でとことんやろうと思えるようになりました。自分にまた自信が持てたのかもしれません。アフリカを出たらまた完全に一人旅に戻りますが、また別の世界と出会いが待っていることでしょう!
スワコップムントのスカイダイビング情報
利用した会社:Ground Rush Adventures
タンデムのスカイダイブ 2,200ナミビアドル(約16,000円/1ナミビアドル=約7.3円)
スワコップムントで宿泊したSkelton Beach Backpackersの人にお願いし、前日に予約の電話をしてもらいました。オプションで静止画&動画を900ナミビアドル(約6,500円)でつけることができます。これはオフィスで誓約・申し込みを書く時に選ぶことができました。
迎えのミニバンは宿に10時頃に到着し、宿に戻って来たのは午後14時頃でした(これは参加人数や参加者の宿泊先の多さによって前後すると思います)。撮影後のデータは編集後、リストバンド型のUSBに入れて当日の夜までに宿に届けてもらえます。私の場合は21時頃にデータが届きました。
スカイダイビング時の服装は、ジャンプスーツのレンタルがあるため自由ですが、靴のレンタルは無いためサンダルなどを履いていってしまうと裸足でスカイダイブすることになるので注意しましょう。(実際同じグループにそういう人が居ました笑)